2001 11月9日(金)
きょうは一日中、寒い雨。
ずっと部屋で原稿書き。
といっても、イラストでもマンガでもなくて、
本の紹介。
「スロー・イズ・ビューティフル」の紹介文。
なんだかいつも書評というよりは、
個人的な感想文みたいになってるような…。
雨の音を聴いてる。
窓の向こうでは毎日、
家を建ててる音がしてる。
けっこううるさい。
でも気にしない。
気にしないでいれば、
少しは聞かないようにできるみたい。
そうして、様々な雑音に慣れていく。
でも雨の音は聴いている。
ひさしぶりに、昔FMラジオから録音した、
カセットテープを聴いた。
ブラームスの交響曲第四番。
指揮はカール・ベーム。オーケストラはウィーン・フィル。
まだCDもなかった頃のじゃないかな。
そのころはよく聴いていたテープ。
雨の秋の日に、ブラームスは良く似合う……。
甘くせつなくて、音の響きの束がゆれて、胸騒ぎがしてくる。
ざわざわ、さわさわ。
いったいどこへ、いこうとしてるのか……
ひとびとは、わたしたちは、わたしは…。
な〜んてね。センチメンタルも楽しい。
NHK教育テレビで、夜の10時からの、
「地球時間」を観た。
ウォルト・ディズニーの、今日は後半。
すごくパワフルで頭のいい、天才。
人なつっこい笑顔、並はずれた企画力。
すごいヒトだな〜。
つぎからつぎへとアイデアがわいてきて、
そしてそれを実現させてしまう。
きっと、出会う人たちをいっぺんで魅了してしまう
魅力にあふれた人だったんだろうな。
白黒の画像のなかで動く彼の姿をみて、
そんな力を感じた。
いかにもアメリカ人らしい、成功の物語。
家族愛の物語にもあふれていて、
今はなき良き時代の「アメリカ」を思わせた。
こんな日本のわたしが、そんなことを思うのも
変なはなしだけどね。
子ども時代に見た、テレビドラマや映画のなかの「アメリカ」は、
かっこよくて、明るくて、ステキで、
夢や希望がいっぱいで、 あこがれだった。
泥臭くて湿っぽい日本にはない、楽天的な明るさがそこにはあった。
いまの子どもたちはどんなふうにアメリカを見てるのかな?
紹介する本のなかにも「アメリカ」はでてくる。
裕福な国。消費大国。マクドナルド化。コカコーラ……。
ユートピアなんてどこにもない。
そんなことはわかっているんだ。
せめて自分のなかで、
ちいさな心の国をつくりましょう。
誰にも攻められることも、
壊されることもない、
わたしの国を。
夢の国では悲しみの色はあわく
うすくとけてみえない。
後悔でさえもチョコレート味してる。
ときおりとりだしてなめる
なみだのキャンデーも
甘酸っぱくて大好物!
夢ばかり食べて太らせて、
ぶくぶくどんどんふくらんで、
もうどこのドアからも出られない。
残酷な悲しみにははすべて
赤青黄色のリボンをかけて、
箱につめて埋めてしまおう。
ラッパがキラキラうたうでしょう。
シャベルとホウキがちょうしっぱずれに踊りだし、
見物客たちは笑いが止まらなくなるでしょう。
そんな陽気なレクイエムを響かせて、
げらげら笑いながら踊りましょう。
決して夢の中で眠ってはいけませんよ。
夢の中で見る夢は、
悲しみの色が深すぎて、
二度と目が覚めないかもしれません…。
……
今夜は、雨。
雨の似合う、静かな国で暮らしたいな。
それが、日本かもしれないのに。
ここは、コンクリートの箱のなか。ここから出るには、
すごくパワーが必要で、
いまここから出る力と自信が
ないのです。ま、人は明るさだけじゃ生きていけないって事ですかね。
陰も、影も、マイナスも、弱さも、
必要……ていうか、あるのにね。
みんな、人前では我慢して、わらってくらしてるのかな。長くなりました。
このへんで。