2002 6月14日(金)

 

いやあ〜勝ったね。
サッカー。
キンチョーしながらテレビをひとり、
みてた。
気持ちを落ちつかせようと
試合前に
コーヒー豆挽いてドリップでいれて。

前半0対0で落ちつかないので、
休憩の時にエビスビールを一缶のんだ。
きゅうりをスライスして、
安売りで買った瓶詰うにをのせて(結構うまい)
それをつまみに。

シュート決めたの見たときには、
おもわず「おお!」と
じ〜んときた。

試合後、
すみだトリフォニーホールへ、
ファジル・サイのピアノコンサートへ。

すごく良かった。
作曲もするし、ジャズも弾く。
トルコ生まれの若手ピアニスト。
春の祭典をひとりで多重録音したCDをだしたり、
ユニークな演奏活動をしているヒト。
もろ、このみのタイプのピアニスト。
彼にしか弾けないピアノを弾く。

猫背で片耳を鍵盤に寄せて
じっと耳をすますようにしてから、
ピアノを指揮するようにして弾く。
いっしょに歌いながら、
ときおり左手をかざして、
ピアノに語りかけるようにしながら。
彼自身が曲を楽しみ、
聴き入りながら弾いている。
そして音楽があふれだす。
その流れとリズムに身をゆだねる。

ピアノは格闘技だ。

タッチはかなり明確ではっきりしてる。
後半のプログラムはリストのソナタだった。
わたしはあまり
リストの曲はこのみではなかったのだけど、
サイの演奏は
すごく面白くて圧倒されてしまった。

こんなにスリリングな曲だったとは!

聴きに来てよかった……。
アンコールも4曲。
まず彼自身の作曲した、
響きのうつくしい「黒い大地(たしか…そういうタイトル)」という曲。
くりかえされる神秘的なメロディ。
グランドピアノの弦のほうに直接手をいれて、
弦を響かせるようにして、
二十弦琴のような音を出していた。

なつかしいような、
遠くから響いてくるような、音色。
重なる和音。

つぎはモーツァルトのソナタ、
あのトルコ行進曲をジャズのアレンジで。
これがすごく面白くて、
会場の人達ものっていた。
ジャズアレンジからきゅうに、
モーツァルトのソナタにふっと戻ったところで、
思わずおもしろくて笑ってしまった。

さらにアンコールは続く。
アンコールを聴きに来たといっていいくらい、
盛りあがった。

パガニーニの主題によるジャズファンタジー。
もう、わくわくのノリノリ・
すごい!
また新しい異才のピアニストに出会えてうれしい。

最後のアンコール曲は何だったのだろう。
なつかしいようなせつないようなメロディがゆれる。

会場が明るくなっても拍手が続く。
ファジル・サイがあらわれると、
多くのヒトが立ち上がって拍手した。
なかなかこういうコンサートはめずらしい。
いいときに来られてよかったな。

おわってしまってから、
アンコール最後の曲のメロディが耳に残り、
胸に響いて泣きたいような気持ちになった。

その気持ちを抱えたまま、
駅まで歩いて電車に乗って、かえっていくんだ。

席も前から五列目のs席で、いい場所。
彼の表情までよく見えた。
来日アーティストにしては3800円と、
まだ安いほうだ。
ポゴレリチやアルゲリチだと、
s席は1万くらいする。
でも、これからもっと人気がでたら
席がとりにくくなってしまうな〜

人気が出てほしいような、
出てほしくないような……。

客層もけっこう普段着系が多かった。
中年のおばさんも目に付いた。
そのへんの買い物ついでに来てるような…??雰囲気。
熱心なファンのようなヒトもちらほらみえた。
わたしの左の青年たちは学生らしい。
オーケストラをやってるようだった。
(ひとりのほうは寝てた…)
右にひとりおじさんがすわってたのだが、
ちょっと謎。
ためいきついたり、
プログラムの紙の音をかさかさたてたり、
うるさ〜〜い!
拍手も3かいくらいおざなりに手をたたくだけだし、
時折ふっと鼻で笑ってるようだったし……
こういうヒトが横にいると、
落ちつかない。
心からたのしんで聴かないんだったら、
来るな!! といいたいよ〜。
(言えませんが……)

帰りに近所のコンビニに寄ったら、
ちょうどサッカーのラジオ放送が流れていて、
韓国が一点いれたところだった。

ともにトップで
決勝トーナメントにいけてよかったね!

まちなかには
日本のサッカーのユニフォームを着たヒトがたくさんいた。
ワールドカップがはじまるまえは
わたしゃぜんっぜん、興味なかったんだけどね〜
みはじめると、
いやはや面白くて。

テレビでは
ジーコがカップ麺のCMのなかで
活躍してる。

きょうはポルトガルが敗退した。
フィーゴも選手たちもくやしそうだ。
勝つもの負けるもの。
わたしはいつだってオブザーバー。
でも集団で応援するのはちょっと苦手。
ひとりでウチでビール片手に
ドキドキしながら観戦ってのが性に合ってる。

クラシックのコンサートは
たくさん客がいるけど、
みんなそれぞれなにを感じて聴いてるのか謎。
のってるヒトもいれば、のれないひともいるし、
寝てるヒトもいる。
どんなにノリノリでも立ち上がって腕を振ったりしない。
心のなかでひとりひとり、ワクワクしてる。
ロックコンサートみたいな熱〜い一体感は、ない。

そこがすき。
たくさんヒトが同じホールにいて、
同じ音を聴いてるのだけど、
それぞれの聴き方があって、
ひとりになれる。

スポーツ観戦やロックコンサートの
ノリノリ一体感もきっと
気持ちいいんだろうけど、
なにか違和感がある。
みんな同じ動きに一体化することへの
抵抗感みたいなものか?

たくさんヒトが集まっているけど、
ひとりでいられるほうが
たぶん、 ほっとするんだ。

 

まえ  つぎ