2001
10月6日(土)
いつのまにか窓の外に見えていた家が
こわれてる。
うちの部屋はマンションの三階にある。
東向きの窓から、隣の一戸建ての屋根を毎日なにげにみてた。
新宿のビル群も右の方に見える。
2日前、午後、帰ってきたら、その屋根が半分なかった。
そして今日、完全に消えた。
毎日毎日、10年以上も見続けていたはずの景色としての屋根。
無くなってしまった。
あっけない。
こわれるときって、なんて
あっけないんだろう。
そしてまた、次に、
建物が建てられるのだろう。
そして、そこに三角の屋根があったなんてことは、
忘れてしまうのだろう。
でも、無意識のところで、記憶はしてる。
忘れられない形が残る。
そのうち夢を見るかもしれない。
そこには最近増えつつあるカラスが啼いているかもしれない。
山鳩も啼いてるかもしれない。
家を壊して、建てるヒトは、
そんな私のようなヒトがいることになど、
気づきもしない。
そういうふうに考えるのは楽しい。
私の存在など知らないはずのヒトが
私の中に存在するモノに影響を与えてる。
そんなふうにつながっている。
私もいつの間にか、そんなふうに、
だれかのなかの心のへやの戸を
叩いてしまっているのかもしれない。
しらないうちに。